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金属系における異常ホール効果及びスピンホール効果の起源についての理論解析

田中拓郎 氏
Takuro Tanaka
名古屋大学 大学院理学研究科

2012年5月11日 10時30分 理学館614

異常ホール効果は古くから盛んに研究されており、その起源及び発現機構に関する議論は未だ熱心にされている。またこれに類似の現象で、スピンホール効果も現在注目を集めている。我々は両方の現象の発現機構に対して「軌道自由度」に着目した理論解析を行ってきた。結果として、実験結果を再現する結果を得てきた。特に、有限の準粒子減衰率効果を正確に考慮しなければならないAC異常ホール効果に関しては従来のBerry曲率項では実験を説明できない事がわかった。本発表では初めに実験家とのこの共同研究についてお話します。最後に、今後研究する重い電子系について説明させて頂きます。