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フラストレーションが誘起する非従来型超伝導と量子スピン液体

橋本 顕一郎 氏
Kenichiro Hashimoto
東京大学大学院 新領域創成科学研究科

2024年7月11日(木) 14:00~ 理学館506

物質中の多数の電子の間に強いクーロン斥力が働く強相関電子系物質では、電子がもつ電荷・ スピン・軌道自由度が互いに強く相互作用することで、高温超伝導や巨大磁気抵抗などのさまざまな創発物性が現れる。一方で近年、グラフェンやトポロジカル絶縁体の発見を契機に、原子や分子配列の次元性や対称性によって分類されるトポロジーに焦点を当てたトポロジカル物性の研究が進展し、現在これらの研究が融合した強相関トポロジカル物質の研究が急速に進んでいる。本セミナーでは、強相関トポロジカル物質の具体的な例として、キタエフ量子スピン液体やカゴメ格子超伝導体の最近の研究成果を紹介する。

*本コロキウムは 名古屋大学の特別講義談話会を兼ねています。